「5億年ボタン」
ある日、
青年・タカシのもとに
スーツ姿の男が現れた。
男は静かに小さなボタンの
ついた装置を差し出す。
「これを押すと、
あなたは5億年間、
無の空間で過ごします。
ただし、
体が老いることもなく、
何も壊れることもなく、
ただ意識だけが存在する状態です。
そして、
5億年が経った瞬間、
あなたの記憶は完全に消去され、
元の時間に戻る。
報酬として、
1億円が即座に振り込まれます」
タカシは笑った。
「冗談ですよね?
そんなわけないじゃないですか」
男は微笑むだけで何も言わない。
しかし、
手元のタブレットには、
すでにこのボタンを押した人々の
データが映し出されている。
押した直後に報酬を手にし、
何事もなかったように
日常を過ごしている人々の記録――。
タカシは男から差し出された
ボタンを見つめていた。
「これを押せば、
あなたは無の空間で
5億年を過ごします。
ただし、
元に戻るときに記憶は消え、
1億円が即座に振り込まれます。」
男は淡々と説明する。
タカシは少し考えた。
「記憶が消えるなら、
体感的には一瞬で
1億円がもらえるってことですよね?」
「そういうことです。」
カチッ
タカシはボタンを押した。
無の空間
タカシは気がついた。
目も、耳も、体もない。
ただ、自分の意識だけがそこにあった。
「え?俺、何してたんだっけ?」
思い出そうとしたが、
何もない。
ただ、
今この瞬間が
永遠に続くという感覚だけがあった。
「え?待って、
これ……どれくらい経った?」
時計もなければ、
昼も夜もない。
考えることしかできないが、
それを繰り返すうちに、
時間の流れがあるのかどうかすら
わからなくなっていく。
考えても、考えても、終わらない。
1年?1万年?1億年?
「やめてくれ……!!!」
彼は叫び続けた。だが、音すらない。
何も変わらない。
何も終わらない。
絶望することすらできない無の世界で、
彼は5億年を耐え続けた。
そして、ある日――
「……あ」
タカシの意識は消え、
世界は光に包まれた。
元の世界
「おめでとうございます。
1億円の振り込みが完了しました」
目の前にはスーツの男がいる。
タカシはキョトンとしている。
「え?何が?」
「いえ、何でもありませんよ。
契約は完了しましたので、
これで失礼します」
男は静かに去っていく。
タカシはスマホを確認する。
確かに、
口座には1億円が振り込まれていた。
「ラッキー!ボタン押しただけで1億円ゲットか!」
しかし、タカシには知る由もなかった。
自分が5億年の間、
地獄のような時間を耐え抜いたことを――。
===
この話「5億年ボタン」は、
青木純による短編漫画が元ネタです。
https://500000000button.com
この先の展開として、
ボタンを押すだけで1億円もらえることに
興奮した主人公が、
5億年ボタンを11回連打するパターンの
派生作品が作られたりしているようです。
恐怖。。。
5億年も無の世界。
想像もできないですね。
あなたなら、
何年だったらこのボタン、
押します?
それとも5億年でも押す?
・・・
この作品には、
いろんなことを考えさせられますね。
投資に関することで言えば、
お金の心配はしなくていいけど、
やることのないまま
時間だけを過ごさなければいけない苦痛。
ということが挙げられるかもしれません。
おそらく5億年耐えている時間、
ボタンを押したことに後悔しまくって
いるはずです。
1億円はいらないから
(むしろ払うから)
元に戻してくれ・・・と。
そう考えると、
お金の価値って何なんでしょうね。
もちろん5億年経っていたら一億円の価値もどうだかわかりません。
今でいう100円くらいの価値になっているかもしれませんしね。
お金そのものには価値がなく、
それを使って手に入るものに価値がある。
“All you need for a successful life
is courage and a little bit of money.”
(成功した人生に必要なのは勇気、
そしてほんの少しのお金だけだ。)
By チャーリー・チャップリン
あなたの投資の目的は何?
お金を稼ぐこと、
そのものは目的じゃないですからね、、、
私の資産も数字としてかなり増えてきましたが単なる数字でしかありません。
何かをしたり、何かに役に立つことに使ったり、何かを買ったり、何かに使うことによってその単なる数字が価値を持つことになります。
目的は価値ある事に使えるだけのお金を持つ事です。
本日も
Enjoy !!

【今日の学び】
「目的は価値ある事に使えるだけのお金を持つ事」
これに尽きるなと思いました。
やることのないまま時間だけを過ごさなければいけないのは苦痛過ぎます。
自分が何かのお役に立てることで、充足した人生を送ること。
そのために必要なお金があればいいんだと思いました。
今日もありがとうございました