4251.人は入ってきた、耳にした事に思い違いを起こす

「史上最高値」という落とし穴

1999年3月30日。

この時期、株式市場で起こった大きなイベントを、

知っていますか?

この日、史上初めて

ダウ・ジョーンズ工業平均が10,000ドルに達しました。

「史上初めてダウ・ジョーンズ工業平均が10,000ドルに達した」

出所:The New York Times size

当時、トレーダーだけではなくメディアもこれに注目。

一日中テレビで、

この話題が取り上げられていました。

10,000」という魔法の数字。

この魔力は、市場に大きなインパクトを与えただけでなく、

ニューヨーク証券取引所に

これを記念する「ダウ10,000野球帽」を作らせたほどです。

もしかしたら、

今だに、この帽子をかぶっている人がいるかもしれません。

ですが、少し冷静になって考えてみてください。

この数字自体が、

市場に特別な意味を持っているということではありません。

なぜなら、たとえ史上最高値を更新しても、

今後も株価は上昇し続けるからです。

ダウ平均が10,000ドルになろうが、

40,000ドルになろうが関係ないのです。

それにも関わらず、私たちは

この「史上最高値」という言葉に踊らされてしまいます。

日本の市場もまさに今そうですよね?

そして、

「株価が大台に突破した。これ以上上がることはない。

今は投資を控えよう。」

と、多くの利益を逃すことになるのです…

例えば、

普段10万円で売られているTシャツがあるとします。

このTシャツがセールで5万円で売られていたらどうでしょうか?

多くの人は、良い買い物をしたと考えるでしょう。

しかし、これは何の変哲もないTシャツ。

本当に5万円もの価値があるのでしょうか?

このように、普段5万円で販売されていたら

目にも留まらないものでも、

先に見た大きな数字と比較されると、

価値を大幅に誤解してしまうのです。

アンカリング・バイアス」と呼ばれるこのバイアスは、

私たちを日々知らぬ間に不合理な方向へと突き動かしているのです。

そして、これは投資に関しても同じことが言えます。

アンカリング・バイアスに打ち勝つには、

投資家は誰もが合理的な意思決定をしていると

考えているかもしれません。

しかし、残念なことに

それは現実では間違っていることが多いです。

実は、このアンカリング・バイアスによって、

多くの投資家は不合理判断を多く下してしまっています。

例えば、2024年初めの

メタ・プラットフォームズ(Nasdaq: META)を

見てみましょう。

同社は2024年2月に入り、わずか2週間ほどで、

その株価を20%近く高騰させました。

出所:Trading View size

つまり1月末時点では、

企業の事業価値よりも大幅に割安に取引されていたということです。

なぜこのようなことが起こったのでしょうか?

それは、投資家はたとえそれが本来の価値よりも割安であっても、

株価を高く入札することを躊躇う傾向にあるからです。

損をしたくないのです。

実際、同社は2023年の1年間で株価は180%上昇しました。

そんな史上最高値を更新し続ける同社は、

多くの投資家に「今購入して損をしたくない。」と

惑わせ続けたのでしょう。

結果、株価の上昇が抑えられていました。

本来の事業に対して大幅に割安なのにも関わらずです。

多くの投資家はこのように、

「史上最高値」といったアンカリング・バイアスによって

企業の価値を大きく捉え過ぎています

しかし、そのような投資家は

大きな恩益を受けることはないでしょう。

投資をする際、「史上最高値」という言葉を聞くと、

一見怯んでしまうこともあるかもしれません。

しかし、その言葉自体には何の意味も持たないのです。

一度立ち止まり、その企業の本来の価値について

考え直してみるようにしてください。

だって、企業そのものに投資をしているのですから。

そうすることで、大きなチャンスがやってくることでしょう。

本日も

Enjoy !!

“4251.人は入ってきた、耳にした事に思い違いを起こす” への1件の返信

  1. 【今日の学び】

    「投資をする際、「史上最高値」という言葉を聞くと、
    一見怯んでしまうこともあるかもしれません。
    しかし、その言葉自体には何の意味も持たないのです。」

    アンカリング・バイアスというのですね。
    きちんと企業の本来の価値を自分で見極められないと割安かどうかがわからないので、実際は難しいなと思いました。

    今日もありがとうございました。

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